中山みどり フェルトアート展
思わず顔がほころぶ本物そっくりの動物たち
すべて撮影 浦 典子
羊毛フェルトと針1本で作り上げた、 本物そっくりで今にも動き出しそうな動物たちをつむぎ出すフェルトアート作家の中山みどり。
その関西初の個展が2月16日(火)、阪急うめだギャラリーで始まった。
“フェルトアート”とは、羊毛を針で丁寧にからめながら制作していく技法で、物の像を立体的に表わす彫刻に近いものという思いから中山みどりが、2004年の活動をスタートさせた時から提唱している、新しいアートのかたちだ。2013年には、一般社団法人フェルトアート協会が発足されている。
初日の16日、阪急百貨店広報の計らいで中山みどりの特別にインタビューする機会を得た。
時間がないにもかかわらず、ほわっと柔らかい表情でにこやかにほほ笑む中山みどりは、自ら名刺を差し出して下さり、大変真摯だ。
中山みどりは以下のように語った。実際は、もっと柔らかい口調だが、文体を一致させるため、ご容赦いただきたい。
「羊毛のふわふわとした柔らかさに惹かれて作品を作るようになった。癒されるような作品になればと思い、制作している。
オーダーで作っているので、『可愛らしいけれど、うちの子に似てない。』と作り直しを言われたことや、返品を受けたこともある。一般的な犬種などを作っているわけではないので、大変難しい。
だが、飼い主さんの思いが届くような作品にしたいと思って、一生懸命作っている。
どんなことでも困難なこととは思わず、ふわふわとした優しさを出したい。」
中山みどりの礼儀正しさとパーソナリティーには、感銘を受けた。
その人柄が表わされているような写実的な愛くるしさの作品数々。
約200体が一堂に。
初日を見逃したかたも2月22日(月)は中山みどりが来店する。図録や書籍をお買い上げのかたには、サインをしてもらえるチャンスも。
図録の写真は、中山みどりの撮影によるもの。
多くの才能を持つ中山みどり。
殺伐とした世の中で一服の清涼剤にような展覧会だ。
お見逃しなく。
会期
2016年2月16日(火)~22日(月)
会場
◎9階 阪急うめだギャラリー
※閉場30分前までにご入場のこと。
※催し最終日は午後6時閉場
入場料:一般600円 大学・高校生400円 中学生以下無料
阪急阪神お客様カード、ペルソナカード、エメラルドSTACIAカードのご呈示で、ご本人様に限り、入場料から100円割引1月3日(日)-3月21日(月・振休)
☆ホームページ
http://www.hankyu-dept.co.jp/honten/event/index.html
☆中山みどり公式ウェブサイト
■中山みどりギャラリートーク・サイン会
★こちらのイベントは事前申込み不要、参加無料です。
◎2月16日(火)・22日(月)
◎各日:午前10時30分~・午後3時30分~(各回約30分)
◎9階 阪急うめだギャラリー
※ギャラリートーク、サイン会のご参加には入場券が必要
※サイン会はグッズショップで図録や書籍をお買い上げの方が対象
※人数が多い場合は、人数制限をする場合あり。
■羊毛フェルトアート体験教室 キットで作ろう!体験フェルトアート
★こちらのイベントはインターネットによる事前申込みが必要なイベント。
◎2月16日(火)~22日(月)
◎各日:午前11時~・午後2時~・午後4時~(各回約90分)
◎9階 阪急うめだギャラリー
◎参加費:1,944円 ※参加には別途キット(1,296円~)の購入が必要。
◎定員:各回10名様
◎講師:中山みどり 認定講師
■『阪急ハロードッグフェスタ2016』コラボイベント! 愛犬をフェルトアートで作ろう
★こちらのイベントは展覧会会場にて事前申込みが必要なイベント。
◎2月21日(日)午後1時~ (約4時間)
◎9階 祝祭広場
◎参加費:10,800円 ※材料費込み
◎作品サイズ:約10㎝
◎講師:中山みどり
◎定員:12名
※こちらのイベントは事前申込みのうえ、「抽選」にてご参加者を決定
★事前申込み【抽選受付】について
①申込み場所 :9階 阪急うめだギャラリー イベント事前申込み受付
②抽選券配布 :2月16日(火)午前10時~10時10分
③抽選発表 :2月16日(火)午前10時10分~10時15分
④申込み時にご用意頂くもの:愛犬の写真(全身)
※抽選発表後、ご当選されたご参加者様からその場で愛犬の写真をお預かりし、イベント当日のためのフェルトをご用意いたします。同時に参加費をお支払い。
※抽選券の配布はお一人様一枚。
※2月16日(火)のお申込み時に、愛犬の写真(全身)をお持ちいただける方が対象。後日の写真の持ち込みは不可。
※お持ちいただく写真は全身が写っている写真で、必ずコピー、またはバックアップの上、プリントをしてご持参のこと。(当選者の方の写真は本受付時にお預かりします。)
※全身(伏せのポーズ)の作品を作る予定。
※体験教室会場はオープンスペースですので、他のお客様が参加者の写真をお撮りになる可能性もあり。ご了承の上、ご参加くださいませ。
☆注意
以上の申し込みは終了しているが、参考のため記している。
☆読者プレゼント
5組10名様にご招待券 プレゼント
あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
本文:ご住所、お名前
をお書きの上どしどしご応募下さい。
締切:UPした日の午前零時
送達対応いたします。
発送をもって当選と代えさせていただきます。
☆ご意見・ご要望・ご感想のお願い
よりよいサイトづくりのため、読者の皆さまからのご意見を常時受け付けております。
あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:アートニューズ ご意見・ご要望・ご感想
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お待ちいたしております。
※人物名の表記は、敬称略。
※画像および記事の無断転載禁止
☆お知らせ
いつもご愛読下さいまして、まことにありがとうございます。
皆さまからのあたたかい励ましのメイル、大変ありがたくうれしく思っております。
多くのかたからメイルをいただいておりますため、ご返信ができないこともございますが、何卒お許し下さいませ。
日本舞踊特別公演
〜輝く日本の舞と踊〜
ロームシアター京都 オープニング事業
撮影 浦 典子
2016年1月10日(日)にリニューアルオープンし、新たな一歩を踏み出した「ロームシアター京都」。
そのオープニング事業として、1月30日(土)、京舞井上流五世家元井上八千代プロデュースによる、流派を超えた夢の舞台が開催された。
【日本舞踊特別公演~輝く日本の舞と踊~】
日時:2016年1月30日(土)13:00
出演:「三番叟」:山村友五郎、松本錦升(市川染五郎)、尾上菊之丞
清元「北州」:花柳壽輔
義太夫「龍虎」:若柳吉蔵、吾妻徳陽(中村壱太郎)
長唄「鷺娘」:中村梅彌
地唄「おちやめのと」:井上八千代
長唄「漁樵問答」:若柳壽延、西川箕乃助
長唄 常磐津「鴨川名所綴」:京の会
祝舞:井上八千代
能楽:片山九郎右衛門、金剛永謹 ほか
記念演奏:京都市交響楽団、指揮:広上淳一
☆三番叟(さんばそう)
三番叟は、式三番(しきさんばん)で、翁の舞に続いて舞う役、またはその舞事そのものをさす。
式三番は能楽の演目から転じて、歌舞伎舞踊や日本舞踊にも取入れられており、各地の郷土芸能・神事としても保存されている。
元々「式三番」という名称は、例式の 3番の演目という意味。「父尉(ちちのじょう)」、「翁」、「三番猿楽」の 3演目を指す。
「父尉」は、室町時代初期ごろから省略されるようになっている。
三番叟の舞は五穀豊穣を寿ぐといわれ、足拍子に農事にかかわる地固めの所作をし、種まきを思わせる所作があり、豊作を祈願するもの。
松本錦升(まつもと きんしょう)は、七代目 市川染五郎の日本舞踊松本流の三世家元としての名取。
☆義太夫「龍虎」
義太夫とは、義太夫節の略で、江戸時代前期、大坂の竹本義太夫がはじめた浄瑠璃(三味線音楽における語り物の総称)の一種。国の重要無形文化財に指定されている。
日本舞踊吾妻流三世宗家を、歌舞伎役者の中村壱太郎(なかむら かずたろう)が吾妻徳陽(あずま とくよう)として七代目家元を継承している。
中村壱太郎は、四代目中村鴈治郎の長男で、その襲名披露に昨年、京都市内で「お練り」を共に行なった。 筆者は以下で記しているので参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-11-27
☆長唄 鷺娘
鳥である鷺が、娘に姿を変じて踊る、歌舞伎や日本舞踊の人気演目のひとつ。
喜多川歌麿、鈴木春信もこの鷺娘を描いている。
仙台市博物館で行われた特別展「ご覧あれ 浮世絵の華―歌麿・北斎・広重 平木コレクションの名品」にも鈴木春信の鷺娘が展示されていた。以下で記しているので参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-08-23
中村梅彌(なかむら うめや)と後見(舞台上で演技を補助する係)が息を合わせ、絶妙のタイミングで糸の「引抜」を行ない、見事な展開を見せ、見る者を惹きつけていた。
中村梅彌は、七代目中村芝翫の子で十八代目中村勘三郎の義兄で、中村福助、三代目中村橋之助の実兄である。
その踊りは、妖艶で女性らしい柔らかさを醸し出し、大変美しかった。
☆地唄「おちやめのと」
元禄期、乳母が幼な子をあやして歌った子守歌で、端唄。
「おち」は「御乳(おち)の人」の略で、「めのと」とは「乳人」のこと。同義語を「や」で並立させている。
井上流では初世八千代の振付といわれている。2015年 人間国宝に認定された井上八千代ならではの選択の演目だ。
祖母の四世八千代、父で能楽師の片山幽雪に継いで、親子三代続けて人間国宝に認定されている。
☆長唄「漁樵問答」
画家の千住博の大作、滝の絵画が、舞台の奥にしつらえられており、迫力ある様相を呈している。
老人が、養老の滝の水を飲んでいるうちに、若返り、一方若者は、玉手箱を開けて、老人になる、という話を若柳壽延と西川箕乃助が見事にその対比を演じていた。
若柳壽延は、ローマ・ヴァチカン宮殿をはじめ各国で公演を開催した国際派。
西川流十世宗家西川扇藏(人間国宝)の長男、西川箕乃助は、ロンドン大学SOAに学び、また、モダンダンス・バレエ・舞踊理論を学んだ異色の経歴を持つ。ちなみに横山大観、富岡鉄斎、田中一村などが「漁樵問答」という題の絵を描いている。
☆長唄 常磐津「鴨川名所綴」
京滋の舞踊家による「京の会」が「鴨川名所綴(つづり)」を披露。京の名所や祭礼を季節をめぐって踊りで描き、華やかにフィナーレを飾った。
主催
京都市
ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)
公益社団法人日本舞踊協会
共 催
公益財団法人京都伝統伎芸振興財団(おおきに財団)
助成:平成27年度 文化庁 文化芸術による地域活性化・国際発信推進事業
出演
松本錦升(市川染五郎)、山村友五郎、尾上菊之丞、花柳壽輔、吾妻徳陽(中村壱太郎)、若柳吉蔵、中村梅彌、井上八千代、若柳壽延、西川箕乃助、音羽菊志寿、音羽菊千、音羽菊寿碧、猿若英晃、西川寿香、花柳双子、藤間勘須和、藤間勘祐悟、吉村古ゆう、若柳勝也、若柳吉蔵、若柳吉波、若柳吟采、若柳吟寿々、若柳吟福、若柳弥生、若柳悠佳、若柳佑輝子、若柳竜公
チケット料金
前売完売(予定枚数終了)
当日券販売予定。
1階(指定席):10,000円
2階(自由席):6,000円
故前川國男設計の「京都会館」は、日本建築学会賞を受賞するなど、「モダニズム建築の傑作」だ。老朽化したため、建物価値継承を基本方針として、香山壽夫(こうやま ひさお)東京大学名誉教授が設計を行なっている。
平竹 耕三(京都市文化芸術政策監)ロームシアター京都 館長によると、香山壽夫名誉教授もこれらの公演に出席されていたという。
サウスホールの緞帳は、洛中洛外図だ。
平竹館長は、「スクラップ アンド ビルドで新しい建物を建てるのではなく、古都、京都らしさを出すためには、古きよきものを残しながら、時流に合わせて行くことを念頭に置いている。
井上八千代さんのプロデュースにより、東西の流派を超えた出演者による豪華な舞台が開催された。京都らしさをお客様に感じていただければうれしい。」と語る。
日本は、スクラップ アンド ビルドを行ない、自国の文化である建物を大事にしないと海外諸国から揶揄されている。フランスやイタリアなら400年前建物がゴロゴロ現役で活躍中だ。ダ・ヴィンチの生家もそのまま残っている。
世界最古の木造建築が日本に存在するのになぜそれができないのか。
ロームシアター京都は、この疑問に一矢報いることであろう。
筆者は、ロームシアター京都のオープンから3回、公演を取材しているが、どの公演にも、必ず平竹館長が入口で来場者のお出迎えとお見送りをなさっているのを確認している。
この時は、こけら落としの時と同様、羽織袴をお召しで京都らしさを見事に演出していた。
来場者のお声がけにも気さくに応じ、挨拶をなさっている姿は、「開かれた京都」の象徴だ。
ロームシアター京都を訪れた人は、「楽しかった。お手洗いもあまり待たないで使えた。このシアターが好き。」と話していた。
【ロシア国立ワガノワ・バレエ・アカデミー「くるみ割り人形」】
日時:2016年1月30日(土)17:00
振付:ワシリー・ワイノーネン、指揮:ワレリー・オフシャニコフ、管弦楽:京都市交響楽団、合唱:
京都市少年合唱団
☆ロームシアター京都 開館時間
9:00~22:00
休館日
無休
※ただし、施設の保守管理等のため休館とすることあり。
☆お問い合わせ
TEL:075-746-3355
(9:00~17:00土日祝・年末年始を除く)
☆所在地
〒606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町13
☆ホームページ
http://www.kyoto-ongeibun.jp/rohmtheatrekyoto
☆今後の主な公演予定 詳しくは、上記サイトを参照されたし。
【小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅩⅣ京都公演】
子どものためのオペラ
J.シュトラウスII世:喜歌劇「こうもり」
ローム クラシック スペシャル(ダイジェスト版)
2016年2月15日(月)開演時間11:00/14:00
【小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトⅩⅣ京都公演】
J.シュトラウスII世:喜歌劇「こうもり」全3幕
ROHM CLASSIC SPECIAL〈原語上演/字幕付〉
日程2016年2月18日(木)、20日(土)
開演時間18日18:30 20日15:00
☆ご意見・ご要望・ご感想のお願い
よりよいサイトづくりのため、読者の皆さまからのご意見を常時受け付けております。
あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:アートニューズ ご意見・ご要望・ご感想
とお書きの上、ご意見・ご要望をお送り下さいませ。
お待ちいたしております。
☆お知らせ
いつもご愛読下さいまして、まことにありがとうございます。
皆さまからのあたたかい励ましのメイル、大変ありがたくうれしく思っております。
多くのかたからメイルをいただいておりますため、ご返信ができないこともございますが、何卒お許し下さいませ。
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