シリーズ展6 仏教の思想と文化-インドから日本へ- 特集展示:仏像ひな型の世界

 

シリーズ展6

 

仏教の思想と文化

-インドから日本へ-

 

特集展示:

仏像ひな型の世界

 

 

 

 

 

 

 

 

インドで生まれた仏教がアジア全域に広がり日本に至るまでの約2500年の歩みを、大きく「アジアの仏教」と「日本の仏教」に分けてわかりやすく紹介した展覧会が、龍谷ミュージアムで開催中だ。

 

龍谷ミュージアムは、いつもその充実ぶりと貴重な展示物で定評の高い美術館だ。

 

この展覧会は平常展扱いだが、毎回、違う展示がされているシリーズ展で、このたび6回を迎える。

 

現在、29日(日)までその前半展が開かれている。

 

なお、後半は、222日(土)~ 322日(日)まで展示。

 

今回の特集展示は、仏像ひな型だ。

 

仏像などの彫刻をつくる際、仏師たちは「雛型」と呼ばれる模型を使用したという。

 

大きな仏像をどのようにして効率的に彫るかを考えるため、または注文主である施主や発願者にみせる完成予想図としての役割などを果たしたと思われる。

 

江戸時代には全国各地で膨大な数の仏像がつくられた。

 

そうした江戸時代の造仏界をリードしたのが、七条仏師をはじめとする京都仏師だ。

 

この時代に3Dでプリゼンを行なっていたことには大変驚かされる。

 

しかもかなり精密に作られているのだ。

 

『大仏師系図』にもその名が記され、江戸時代から平成まで15代にわたって系譜を連ねた京都仏師・畑治良右衛門(はた じろうえもん)が伝えてきた雛型の数々を展示している。

 

まとまった形で展覧会において展示されるのは初めてとのこと。

以下の画像はフォトギャラリーにて参照されたし。

 

慶派の仏師について、「特別展 時宗二祖上人七百年御遠忌記念 国宝 一遍聖絵と時宗の名宝」の記事で筆者は、七条仏所跡が七条高倉の南東交差点にあることを記した。

 

☆特別展 時宗二祖上人七百年御遠忌記念 国宝 一遍聖絵と時宗の名宝

 

https://artnews.blog.ss-blog.jp/2019-05-17

 

仏像の素晴らしさに加えて、木に仏の魂を彫り上げる超人的な仏師に作り手としての尊敬と畏敬の念を覚え、もっと仏師が評価されるべきだと感じるようになった。

 

実際、仏師たちは、長い歴史の間、「人を超える存在」という位置づけに置かれていたのだ。

 

また、多くの京仏師たちはどこで制作に励んでいたのかについてもっと知りたいと思っていたところだった。

 

畑治良右衛門は、代々龍谷ミュージアムの近くに工房を構えていたという。

 

畑治良右衛門の代々の系図を見ると次の代が継ぐまでにかなりの年月を要してしまっている。

 

そして、残念ながら15代で仏師の後継者が途絶えてしまったという。

 

跡を継ぐことの困難さを思うと心が痛い。

 

何とか16代目を継いでいただきたいと心から思う。

 

仏像ひな型が残っていてさらにその数がまとまっているのは、大変珍しい。

 

ぜひ鑑賞していただきたい展覧会だ。

 

その他、龍谷大学所蔵の品からさまざまの寺所蔵の品が展示されている。

 

仏教の歴史に沿って展示されているので大変わかりやすい。

 

 

 

☆展示構成

 

3階展示室

 

展示構成

 

《第1部 アジアの仏教》

 

インドで仏教が誕生し、アジア全域に広まる

 

仏教誕生・・・釈尊(ガウタマ・ブッダ)の生涯とその教え

 

仏教の広がり・・・インドから中央アジア、東南アジア、東アジアへ

 

多様な仏教・・・出家修行者と在家信者が織りなす多様な仏教世界

 

《第2部 日本の仏教》

 

日本へ仏教が伝来し、日本社会に根付く

 

仏教伝来・・・仏教伝来にかかわる史実と伝承

 

国家と仏教・・・国家政策としての仏教導入と貴族社会への浸透

 

仏教文化の円熟と日本的展開・・・日本国内での仏教の歩みの上に新たに醸成され、幅広い階層に受け入れられていった仏教の諸相

 

 

 

会期・開館時間

 

会期

 

202019日(木)~ 29日(日)/

 

2020222日(土)~ 322日(日)

 

休館日:月曜日

 

(ただし、113日、2/24は開館)

 

開館時間

 

10001700

 

※最終入館受付は1630まで

 

入館料

 

一般 550450)円

 

シニア 450350)円

 

大学生 400300)円

 

高校生 300200)円

 

※( )内は20名以上の団体料金 ※シニアは65歳以上。 ※中学生以下、障がい者手帳等の交付を受けている方、およびその介護者1名は無料

 

主催

 

龍谷大学 龍谷ミュージアム、京都新聞

 

後援

 

京都府、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会、(公社)京都府観光連盟、(公社)京都市観光協会、NHK京都放送局、KBS京都、エフエム京都

 

 

 

☆関連イベント

 

展示を鑑賞するかたは参加無料!

 

いずれのイベントも参加には観覧券(すでにご覧になった方はその半券)必要。

 

◆ スペシャルトーク

 

講義室で学芸員が展覧会の見どころを解説。

 

日 時

 

21日(土)・321日(土)13:3014:15

 

会場

 

龍谷ミュージアム101講義室

 

※事前申込み不要・聴講無料・観覧券必要(観覧後の半券可)

 

◆ギャラリートーク

 

展示室で作品を鑑賞しながら学芸員が解説。

 

 

 

日 時

 

118日(土)・37日(土)13:3014:15

 

集合場所

 

龍谷ミュージアム2階展示室入口

 

◆ ワークショップ

 

「仏像制作を体験してみよう」

 

仏像はどのようにして制作されるのでしょうか。

 

彫刻家の指導のもと、実際に展示されている仏像ひな型をもとに、仏像の木取り、組み立てを体験していただきます。

 

 

 

日 時

 

223日(日)※受付終了しました。

 

10:3012:30 ②14:0016:00

 

会 場

 

龍谷ミュージアム1101講義室

 

講 師

 

吉水 快聞 氏(彫刻家・仏師)

 

定 員

 

各回先着15

 

参加費

 

2,000円 ※参加費は当日受付。

 

備 考

 

小学校低学年までの児童については、保護者の付き添いが必要。

 

※事前申込み必要・当日の観覧券必要。

 

 

 

☆ワークショップ「仏像制作を体験してみよう」

 

◆ 本願寺書院(国宝)特別拝観ツアー

 

◆ 本願寺伝道院(重要文化財)特別拝観ツアー

 

普段、足を踏み入れることができない多くの国宝等により構成される書院、近代日本を代表する建築家伊東忠太の設計による伝道院を、龍谷ミュージアムの学芸員が解説を交えながらご案内。

 

日 時

 

西本願寺 書院特別拝観ツアー

 

33日(火)、317日(火)13:3015:00

 

西本願寺 伝道院特別拝観ツアー

 

310日(火)13:3015:00

 

集合場所

 

龍谷ミュージアム1101講義室

 

定 員

 

各回先着20

 

参加費

 

1回1,000円 ※参加費は当日受付。

 

※事前申込み必要・当日の観覧券必要

 

 

 

☆シアター上映

 

ミュージアムの3階 ミュージアムシアター(座席47席)200インチのスクリーンで大迫力の映像を上映。

 

フランス人がときめいた日本の美術館

 

「フランス人がときめいた日本の美術館」(約45分)

 

上映開始時刻 11:0015:30

 

 

 

20193月にBS11で放送された「フランス人がときめいた日本の美術館」第23回仏教と美術に思いを巡らす『龍谷ミュージアム』を上映。

 

 

 

「よみがえる幻の大画廊 ~ベゼクリク石窟~」(約12分)

 

上映開始時刻 10:3012:0012:3013:0013:3014:0014:3015:0016:30

 

 

 

中国・新疆ウイグル自治区にあるベゼクリク石窟寺院。

 

龍谷大学が中心となって、この石窟寺院の中の第15号窟に描かれた仏教壁画のデジタル復元にNHKと共同で取り組んだ様子をご紹介。

 

 

 

☆龍谷ミュージアムホームページ

 

http://museum.ryukoku.ac.jp

 

 

 

☆読者プレゼント 

 

   510名様にご招待券 プレゼント

 

   あて先 :  loewy@jg8.so-net.ne.jp

 

   件名:展覧会名と会場名

 

   本文:ご住所、お名前

 

   をお書きの上どしどしご応募下さい。

 

       締切:http://art-news-jp.jimdo.comにてUPした日の午前零時

 

   発送をもって当選と代えさせていただきます。

 

  

 

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