松坂屋名古屋店
「わたせせいぞう展」
~ハートカクテルだったあの頃~
SEIZO WATASE
描き下ろし新作「再会は初デートの公園で」
©SEIZO WATASE/APPLE FARM INC.
わたせせいぞうの画業45周年を記念し、松坂屋名古屋店にて『わたせせいぞう展』が開催中だ。
他の会場で行われた、わたせせいぞうの画業40周年を記念した展覧会については、以下で記しているので参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2014-10-19
https://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-11-22
また、阪急うめだ本店で行われた展覧会については、以下で記しているので参照されたし。
https://art-news-jp.jimdo.com/2019/05/20/阪急うめだ本店-わたせせいぞう展-seizo-watase/
https://art-news-jp.jimdo.com/2019/05/20/阪急うめだ本店-わたせせいぞう展-フォトギャラリー/
https://artnews.blog.so-net.ne.jp/2019-05-20
https://artnews.blog.so-net.ne.jp/2019-05-20-1
この展覧会では、わたせせいぞうは、名古屋城とその手前にある名城公園を舞台とした「再会は初デートの公園で」をメインイラストとして、新たに描き下ろしたという。
メインイラストの原画のお披露目をはじめ、懐かしい80年代から現在までの作品の原画を中心に約130点を展示。
わたせせいぞうが45周年を迎える間に時代は大きく変わって行った。
そのイラストに写し出される時代の移り変わりを感じると共に、何十年も変わらない普遍的なテーマのわたせせいぞうの作品群。
ロングライフのものには、必ず人々に愛される理由があるのだ。
そして、その普遍性を貫けることが、その作家の持つ「力」だ。
わたせせいぞうの絵画を初めて見た時、その作家の年齢を筆者は考えていなかった。
ちょっぴり大人の世界を恐らく、5つくらい年上のお兄さんが教えてくれていると想像していた。
年表を改めて見てみると、「ハートカクテル」の連載開始は、わたせせいぞう、38歳ころだ。
遅咲きの作家といえよう。
しかし、38歳のかたの作品とは思えない、「若さ」が、いや「若者らしさ」にあふれている。
その溌溂とした美感覚。
それが、今もなお、持ち続けられていることには大変驚かされる。
小説家になりたかったというわたせせいぞう。
絵と文章力という相反する才能を併せ持ち、それが作品として実を結んでいる。
わたせせいぞうの唯一無二の魅力だ。
わたせせいぞうは、クラシックやジャズなどの音楽を読者に教えてくれる。
阪急うめだ本店での展覧会で書き下ろされた、「Tea for Two」。
インタビューでは時間がなく、お聞きできなかったが、1950年公開のミュージカル映画に主題歌を歌うドリス・デイ(Doris Day)をイメージしたものではないかと想像を膨らませて赴いた。
お聞きするまでもなく、作品説明に記されていた。
その後、ドリス・デイのその他の歌やわたせせいぞうの作品に登場する楽曲を聞いてみたり、調べてみたり、その場所らしきところに行ってみたりしてみた。
すると、改めて年齢と経験を重ねたからこそわかるものが見えて来た。
わたせせいぞうの作品を鑑賞する際、ぜひおすすめしたい鑑賞の仕方だ。
わたせせいぞうは、オリジナルの世界観を紡ぎ出しながら、鑑賞者を文化に導いてくれる作家だ。
お見逃しなく。
わたせせいぞう 撮影 浦 典子
☆わたせせいぞうプロフィール(2018年まで)
1945年 本名、渡瀬政造。神戸市に生まれる。生後まもなく北九州市小倉北区に移り住む。
早稲田大学法学部を卒業。
1974年 「ビッグコミック」の第13回ビッグコミック賞入選。
1983年 代表作「ハートカクテル」の連載開始。(「週刊モーニング」にて1989年まで連載)
都会的な男女のショートストーリーが若者を中心に大人気となる。
1985年 16年間のサラリーマン生活にピリオドを打ち、コミック作家としての活動に専念する。
1986年 アニメーション「ハートカクテル」TV放送開始。(1988年終了)
ドラマ「ハートカクテル」TV放送。(主演:鈴木保奈美・三上博史)
1987年 漫画「私立探偵フィリップ」が、第33回文藝春秋漫画賞を受賞する。
1988年 NHK朝の連続テレビ小説「ノンちゃんの夢」タイトルイラスト担当。
1992年 四季に彩られた日本の美しい風物の中で暮らす夫婦の愛の物語、「菜」の連載を開始。(「週刊モーニング」にて1998年まで連載)
1993年 社会福祉・医療事業人材募集ポスターのイラスト作画。
1998年 ☆東京を舞台に大人の恋を繊細に描いた「東京エデン」連載開始。
(「週刊モーニング」にて1999年まで連載)
☆車をテーマにしたショートストーリーとイラストを描いた
「A Love Story Around Automobile 車にまつわる恋物語」連載開始。
(「月刊Muffin」にて2000年まで連載)
1999年 ☆人の花時は恋。色々な男女の花時を描いた「ハナドキロード(花時行)」連載開始。
(「週刊モ―ニング」にて2002年まで連載)
☆東京の名所を情緒豊かに描いた「東京ランブル」連載開始。
(「週刊朝日」(朝日新聞社)にて2000年まで連載)
2000年 ☆偶然から始まるミドルエイジ・ラブを描いた「しのぶれど」連載開始。
(「おとなぴあ」(ぴあ)にて2001年まで連載)
☆初の絵本作品「ドードーとせいちゃん」連載開始。
(「ミキハウス・ラブ」(三起商行)にて2002年まで連載)
2001年 ☆読者から公募したショートストーリーに色彩豊かなイラストで日常のロマンスを描く「三都つれづれ」連載開始。(「朝日新聞大阪本社ゆめ版」にて2002年まで連載)
☆消防庁 全国「秋の火災予防運動」ポスターイラストに使用される。
☆「男と女の食卓」おとなぴあにて連載開始。(「おとなぴあ」(ぴあ)にて2001年まで連載)
2002年 ☆消防庁 全国「春の火災予防運動」ポスターイラストに使用される。
☆消防庁 全国「秋の火災予防運動」ポスターイラストに使用される。
☆「きみの季節」連載開始。(「季節限定ぴあ」(ぴあ)にて2004年まで連載)
☆「TOKYO BLUE」連載開始。(「月刊ビジネススタンダード」(ソフトバンクパブリッシング社)にて2004年まで連載)
☆初の常設ギャラリー「わたせせいぞうと海のギャラリー」北九州・門司港に開館。
2003年 ☆消防庁 全国「春の火災予防運動」ポスターイラストに使用される。
☆「Heart Station」連載開始。(「月刊ブリオ」(光文社)にて2006年まで連載)
☆「江戸恋もよう」連載開始。(「週刊モ―ニング」(講談社)にて2004年まで連載)
☆NTTドコモ iモード待受総合サイト「わたせせいぞう」開始。
2004年 ☆北九州市門司大里地区の土地区画整理事業で街づくりをイメージプロデュースする。わたせせいぞうがイメージプロデュースした「わたせハウス」も建設される。
☆NHKテレビ「食彩浪漫」に出演。
2005年 ☆環境大臣感謝状授与。「環のくらし応援団」として、地球温暖化対策の推進に貢献したとして環境大臣より感謝状を授与される。
☆「TOKYO BLUE」単行本発売。(ソフトバンクパブリッシング発行)
☆「Sea Side Story」連載開始。(「ディズニーランド別冊with Minnie」(講談社)にて2005年まで連載)
☆「The Motorcycle Letters」連載開始。(「月刊ガルル」(実業之日本社)にて2006年まで連載)
☆新北九州空港開港告知ポスターのイラスト作画。
2006年 ☆「HEART COCKTAIL eleven」オシャレな大人の絵本発売。
☆「ボッチボン」連載開始。(「ボンボン」(講談社)にて2006年まで連載)
☆「The Motorcycle Letters」単行本発売。(実業之日本社発行)
☆「Sea Side Story 7つの港 11の恋」単行本発売。(講談社発行)
☆「Heart Station」単行本発売。(光文社発行)
2007年 ☆Netzトヨタにて広告イラスト作画。2009年終了。
☆NetzトヨタHPサイトにてショートストーリー「Drive Seasons」描き下ろし。
☆「ボッチボン」単行本発売。(講談社発行)
☆NTTドコモ iモードきせかえツール携帯サイト「大人のきせかえわたせ」サービス開始。
☆「菜~ふたたび~」連載開始。(「モ―ニング」(講談社)にて連載)
☆「千代の茶屋」連載開始。江戸の美味しい歳時記。(「コミック 乱」(リイド社)にて2008年まで連載)
2008年 ☆画集「オリジナルカレンダーイラスト集 ~20年の軌跡~」出版。(アップルファーム発行)
☆「菜~ふたたび~」単行本第1巻発売。(講談社発行)
☆「菜~ふたたび~」単行本第2巻発売。(講談社発行)
2009年 ☆「ハートカクテル bitter、sweet」単行本発売。(講談社発行)
☆「菜~ふたたび~」単行本第3巻発売。(講談社発行)
☆「北のライオン」連載開始。(「モ―ニング」(講談社)にて2013年まで連載)
☆東京シティ競馬広告イラスト担当。2011年終了。
2010年 ☆「南の島」(原作:島田紳助)単行本発売。(講談社発行)
☆神奈川大学 広告イラスト担当。同大学 外国語学部 特任教授就任。(2018年3月迄)
2011年 ☆「北のライオン」単行本第1巻発売。(講談社発行)
☆「サンタ サンタ サンタ」絵本発売。(竹書房発行)
☆「月之介狂詩曲」連載開始。お江戸のハートフルストーリー。(「コミック 乱」(リイド社)にて2016年まで連載)
2012年 ☆「北のライオン」単行本第2巻発売。(講談社発行)
2013年 ☆「あの頃ボクらは若かった」連載開始。(「サンデー毎日」(毎日新聞社)にて2015年まで連載)
☆「Dr.愛助の孤独」連載開始。(「モ―ニング」(講談社)にて2014年まで連載)
☆「北のライオン」単行本第3・4巻発売。(講談社発行)
2014年 ☆「アンを抱きしめて 村岡花子物語」絵本発売。(NHK出版)
☆「Telephone」連載開始。(「モ―ニング」(講談社)にて2015年まで連載)
2015年 ☆六本木男性合唱団オリジナルミュージカル「ウエスト・サイズ・ストーリー」の美術・ポスターイラスト担当。
☆阪急電車(神戸線)ラッピング列車のイラスト作画。2017年11月終了。
2016年 ☆綿矢りさ氏 連載小説 「私をくいとめて」 挿絵担当。(「朝日新聞 夕刊」(朝日新聞社)にて4〜12月まで連載)
☆環境省 動物愛マイクロチップ普及啓発リーフレットのイラスト作画。
2017年 ☆綿矢りさ氏 小説 「私をくいとめて」単行本装画担当。(朝日新聞出版発行)
2018年 ☆LINEサービス開始「ハートカクテルシリーズ スタンプ等」
☆「ワンダーカクテル(Wonder Cocktail)」連載開始。(ウェブ雑誌「Men's Precious」(小学館)にて連載中)
☆「あの頃ボクらは若かった」単行本発売。(毎日新聞出版発行)
会 期:
2019年6月5日(水)~17日(月)
会 場:松坂屋名古屋店 本館7階 大催事場
名古屋市中区栄3-16-1
[問] 03-5429-7701(アップルファーム)
時 間:10:00~19:30
※ご入場は閉場の30分前まで ※最終日は18:00閉場。
入場料(税込):一般800円、大学生・高校生500円、中学生以下無料
企画制作:
(株)アップルファーム
☆(株)アップルファーム
☆サイン会:6月15日(土) 14:00~ 本館7階 特設会場にて
<参加方法>
当日会場にて、税込2,000円以上お買い上げの方、
各日先着150名様に整理券を配布。
お買い上げの商品(お一人様1点)にサイン。
<対象商品の一例>
わたせせいぞうグッズ類
(ポストカード、クリアファイル等)、書籍、額装品(版画・ポスター)など
※但し、額装品をご購入のお客様には色紙にサイン。 (色紙は会場にて準備されている。)
※新作版画「再会は初デートの公園で」は、会場内で同時発売。
限定:100枚 技法:ジクレー
定価:60,000円(税別)
☆最新刊 コミック「ハートテレフォン」2019年5月24日(金)発売!!
☆読者プレゼント
10組20名様にご招待券 プレゼント
あて先 : loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
本文:ご住所、お名前
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発送をもって当選と代えさせていただきます。
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あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp に
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