没後50年 藤田嗣治展Foujita: A RetrospectiveCommemorating the 50th Anniversary of his Death

 

 

没後50年 

藤田嗣治展

 

Foujita:

A RetrospectiveCommemorating the 50th Anniversary of his Death

 

 

 

 

 藤田嗣治 《カフェ》

   1949年 油彩・カンヴァス

   ポンピドゥー・センター(フランス・パリ)

   Photo © Musée La Piscine (Roubaix), Dist. RMN-Grand Palais / Arnaud Loubry / distributed by AMF 

© Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2017 E2833

 

 

 

日本人として世界に生きた画家、藤田嗣治(18861968)。

 

藤田の没後50年を記念する大回顧展が、京都国立近代美術館で開催中だ。

 

 明治半ばの日本に生まれた藤田は、20代後半にパリへ渡り、30代から40代にかけてパリで華々しく活躍。

 

戦時には日本で作戦記録画を多数発表したが、戦後の1949年、日本を離れ、翌年にはパリへ帰還し、やがてフランス国籍を取得して欧州で生涯を終えた。

 

 この展覧会では、藤田の代名詞ともいえる「乳白色の下地」による裸婦の代表作が一堂に会するのみならず、初来日となる作品や、従来あまり紹介されてこなかった作品も展示。

 

2章「はじまりのパリ」における、1913年に渡仏した直後の作品群などこれまであまり紹介される機会のなかった作品が多く出品されているのがこの展覧会の特徴。

以下の画像はフォトギャラリーにて参照されたし。

 

 

藤田嗣治 《エミリー・クレイン=シャドボーンの肖像》

 

1922年 油彩、銀箔、金粉・カンヴァス

 

シカゴ美術館(アメリカ)

 

© The Art Institute of Chicago / Art Resource, NY

 

© Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2017 E2833

 

 

 

最新の研究成果を反映した藤田の日記帳や、スクラップブックも特別に展示。

 

筆者が注目したのは、藤田のオートグラフ。

 

Foujita”と綴られているのは、フランス語として発音しやすいように自ら綴っていたと筆者は考えていた。すなわち、藤田が渡仏してから“Fujita”から“Foujita”に変えたのだと思っていた。

 

しかし、この展覧会に展示されている、1909年に描かれた「婦人像(Woman)」のオートグラフは、“Fujita”

 

同年に描かれた「父の像(Portrait of the Artists Father)」には、“Foujita”と書かれている。

 

サインは、2種類混在しているのだ。

 

藤田が渡仏したのは、1913年。

 

すなわち、渡仏する前から、“Foujita”と書いていたのだ。

 

不思議に思い、この展覧会の監修者の林洋子文化庁芸術文化調査官に聞くと、「この頃、ヘボン式ローマ字の綴りがまだ定まっていなかったのではないか。」と言う。

 

ヘボンの『和英語林集成』第3版が出版されたのが1886年なので、年代を考えると混在していても不思議はない。

 

筆者の英語の師匠のミス・ツヤコ・ホリバタは、ハロルド・E・パーマー(Harold E. Palmer,)の弟子だが、彼は、「日本のローマ字論が正書法・翻字・音声表記の3種類を混同していることを批判し、正書法としては日本式ローマ字を支持するが、外国人向けの表記としてはヘボン式、学者の音声表記としては国際音声記号を使うのがよい。」と述べている。

 

この展覧会で、“Foujita”のサインの謎が解けたような気がする。

 

 

 

パリのマイヨール美術館で201837日より715日まで藤田の回顧展が開催され、好評を博したばかり。

 

  また、2019116日から316日まで、パリ日本文化会館でも「藤田嗣治」展が予定されている。この展覧会は、今、京都国立近代美術館で開催中の展覧会を基に構成を変えて行われる予定。

 

パリを中心にフランスで日本文化を紹介する大規模な文化・芸術の祭典「ジャポニスム2018:響きあう魂」の公式企画として開催される。

 

キュレーターは藤田研究で知られる美術史家でもある林洋子文化庁芸術文化調査官と、パリ市立近代美術館チーフキュレーターのソフィー・クレブス。

 

藤田の60年の画業を総括する展覧会になるとのこと。

 

藤田嗣治 《自画像》

 

1929年 油彩・カンヴァス

 

東京国立近代美術館蔵

 

© Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2017 E2833

 

 

 

藤田嗣治 《タピスリーの裸婦》

 

1923年 油彩・カンヴァス

 

京都国立近代美術館蔵

 

© Fondation Foujita / ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo, 2017 E2833

 

 

 

会期

 

20181019日(金)~ 1216日(日)

 

開館時間

 

午前930分~午後5

 

ただし金曜日、土曜日は午後8時まで開館

 

 *入館は閉館の30分前まで

 

休館日

 

毎週月曜日

 

主催

 

京都国立近代美術館

 

朝日新聞社

 

NHK京都放送局

 

NHKプラネット近畿

 

後援

 

在日フランス大使館 / アンスティチュ・フランセ日本

 

協賛

 

損保ジャパン日本興亜 大日本印刷 きんでん JR西日本

 

特別協力

 

国際交流基金

 

協力

 

東京美術倶楽部

 

日本航空

 

日本貨物航空

 

観覧料

 

当日 団体(20名以上)

 

一 般 1,500     1,300

 

大学生 1,100     900

 

高校生 600      400

 

※ 中学生以下は無料。

 

※ 心身に障がいのある方と付添者1名は無料  (入館の際に証明できるものをご提示のこと)。

 

※ 本料金でコレクション展も鑑賞可。

 

 

 

☆京都国立近代美術館 ホームページ

 

    http://www.momak.go.jp

 

☆特設サイト

 

    http://foujita2018.jp/

 

☆ジャポニスム 2018

 

    https://japonismes.org/

 

☆藤田嗣治 生誕祭

 

1127日は、藤田嗣治の誕生日。1日限定のお祝い企画、「藤田嗣治 生誕祭」を開催。

 

 当日会場にてSNSで藤田の誕生日をお祝いしていただいた方や、藤田のそっくりさん姿で来場の方に、もれなくオリジナルポストカードをプレゼント!! 日時:1127日(火) 午前930分~午後5時(最終入館は午後430分)会場:京都国立近代美術館 フォトコーナー(1)

 

ポストカード 京都国立近代美術館1階フォトコーナーにおいて、以下の①もしくは②を確認の後、藤田嗣治展オリジナルポストカードをもれなくプレゼント。

 

※オリジナルポストカードは5種類をご用意。1名につき1枚のみ。(図柄は選択 不可)

 

①京都国立近代美術館1階フォトコーナーで記念撮影の後、その写真と藤田のお誕生日を祝うコメントを、SNSにて投稿ください。

 

※オリジナルポストカードのプレゼントは1名につき投稿1回限り

 

※撮影・投稿は当日のみ

 

②藤田嗣治の代名詞である「丸メガネ」「オカッパ頭」の2点の藤田嗣治のそっくりさん姿で来場ください。(1点のみは対象外。)

 

 

 

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