日本スペイン外交関係樹立150周年記念
プラド美術館展
ベラスケスと絵画の栄光
[Special Exhibition]
The 150th Anniversary of the establishment of diplomatic relations between Japan and Spain
VELÁZQUEZ AND THE CELEBRATION OF PAINTING:
THE GOLDEN AGE IN THE MUSEO DEL PRADO
ディエゴ・ベラスケス《王太子バルタサール・カルロス騎馬像》1635 年頃
マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
16世紀以降のスペイン王家によって収集された、スペイン、イタリア、フランドル絵画を核にした世界屈指の美の殿堂、プラド美術館(Museo del Prado)。
マドリードに1819年に「王立美術館」として開館し、1868年の革命後「プラド美術館」と改称された。現在は文化省所管の国立美術館だ。
プラド美術館は約7,600枚の油彩画、約1,000の彫刻、約4,800枚の版画、約8,200枚の素描、多くの美術史に関する書類など、膨大な作品を所蔵する。
宮廷画家であったベラスケスやゴヤの生涯を網羅する代表作群のほか、エル・グレコやムリーリョの宗教画、そしてラファエロ、ティツィアーノ、ボッス、ルーベンスなどイタリアやフランドル絵画の第一級のコレクションも含まれており、ハプスブルクとブルボンのスペイン両王朝の栄華を今に伝える。
以下の画像はフォトギャラリーにて参照されたし。
ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 《音楽にくつろぐヴィーナス》1550 年頃 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
ペーテル・パウル・ルーベンス、ヤーコプ・ヨルダーンス《アンドロメダを救うペルセウス》 1639-41 年 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado
ペーテル・パウル・ルーベンス《聖アンナのいる聖家族》1630 年頃 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
アントニオ・デ・ペレーダ《ジェノヴァ救援》1634-35 年 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
クロード・ロラン《聖セラピアの埋葬のある風景》1639 年頃 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
フアン・デ・エスピノーサ《ブドウのある八角形の静物》1646 年 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
ジュゼペ・デ・リベーラ《聖ペテロの解放》1639 年 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
バルトロメ・エステバン・ムリーリョ《小鳥のいる聖家族》1650 年頃 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
設立後も寄贈や購入によりコレクションを拡充し、現在も、世界でもっとも重要かつ魅力的な美術館の一つに数えられているのだ。
筆者がマドリードに滞在した時、のべ開館時間から閉館時間まで約4日ほど通ったが、まだまだ通いたいと思うほど名作がそろっていた。
マドリード観光の目玉ともいえる美術館でもある。
そのプラド美術館のコレクションの中から、西洋美術史上最大の画家のひとりであるディエゴ・ベラスケス(1599-1660年)の作品7点を軸に、17世紀絵画の傑作など61点を含む70点(うち9点は資料)を紹介する展覧会が、国立西洋美術館において開催中だ。
ディエゴ・ベラスケス《フアン・マルティネス・モンタニェースの肖像》1635 年頃 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
ディエゴ・ベラスケス《メニッポス》1638 年頃 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
ディエゴ・ベラスケス《マルス》1638 年頃 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
日本では、以下の4回のプラド美術館展がこれまで開催されて来た。
2002年「プラド美術館展 スペイン王室コレクションの美と栄光」
2006年「プラド美術館展 スペインの誇り 巨匠たちの殿堂」
2011年「プラド美術館所蔵 ゴヤ―光と影展」
2015年「プラド美術館展― スペイン宮廷 美への情熱」
そのうち、2011年~2012年に国立西洋美術館で開催された「プラド美術館所蔵 ゴヤ-光と影展」について以下で記しているので参照されたし。
☆ 「プラド美術館所蔵 ゴヤ-光と影展」
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2012-01-27
17世紀のスペインは、ベラスケスをはじめリベーラ、スルバランやムリーリョなどの大画家を輩出した。
スペイン絵画の黄金期といえる時代、彼らの芸術をはぐくんだ重要な一因に、歴代スペイン国王が絵画を愛好し収集し、彼らを擁護、援助したことが挙げられよう。
特にベラスケスは、国王フェリペ4世の庇護を受け、王室コレクションのティツィアーノやルーベンスの傑作群から触発を受けて大成し、宮廷画家として活躍した。
スペインにおいて絵画芸術が到達し得た究極の栄光を具現した存在であったといえよう。
ベラスケスの作品群は、プラド美術館の核と成すと言っても過言ではない。
現にプラド美術館には、「ベラスケス部屋」というべき大作ばかりを集めた広い会場があり、プラド美術館のハイライトとなっている。
ディエゴ・ベラスケス《狩猟服姿のフェリペ4世》1632-34 年 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
ディエゴ・ベラスケス《バリェーカスの少年》1635-45 年 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
この展覧会は、そのフェリペ4世の宮廷を中心に、17世紀スペインの国際的なアートシーンを再現し、幅広いプラド美術館のコレクションの魅力をたっぷり体験でき、ベラスケスと17世紀絵画のコレクションを網羅的に紹介するような構成だ。
ディエゴ・ベラスケス《東方三博士の礼拝》1619 年 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
フランシスコ・デ・スルバラン《磔刑のキリストと画家》1650 年頃 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
アロンソ・カーノ《聖ベルナルドゥスと聖母》1657-60 年 マドリード、プラド美術館蔵
© Museo Nacional del Prado
ヤン・ブリューゲル(父)、ヘンドリク・ファン・バーレン、ヘラルト・セーヘルスら《視覚と嗅覚》
1620 年頃 マドリード、プラド美術館蔵 © Museo Nacional del Prado
巨匠ベラスケスの傑作が「7点」もそろうのは、今後実現不可能ではないかと思える画期的な試み。
日本とスペインの外交関係樹立150周年を記念して開催される展覧会だからこそできたのではないだろうか。
この展覧会では、スペインの巨匠ベラスケスの「王太子バルタサール・カルロス騎馬像」(カワイイ!!!)をはじめ、ベラスケスや彼と同時代にヨーロッパで活躍した巨匠達の作品を堪能できるまたとない機会。
NEWS!!!
※東京会場では、プラド美術館所蔵作品に加え、本展の内容と密接に関連する国立西洋美術館の所蔵作品2点も同時出品!
5月27日(日)まで。
お見逃しなく。
会期:2018年2月24日(土)~2018年5月27日(日)
開館時間:午前9時30分~午後5時30分
毎週金・土曜日:午前9時30分~午後8時
※入館は閉館の30分前まで休館日:月曜日
主催:国立西洋美術館、プラド美術館、読売新聞社、日本テレビ放送網、BS日テレ
後援:スペイン大使館
特別協賛:キヤノン
協賛:花王、損保ジャパン日本興亜、大日本印刷、大和証券グループ、大和ハウス工業、東レ、三井物産
協力:西洋美術振興財団 、イベリア航空、日本貨物航空、ヤマトロジスティクス
観覧料金:
当日:一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円
団体:一般1,400円、大学生1,000円、高校生600円
※団体料金は20名以上。
※中学生以下は無料。
☆国立西洋美術館サイト
http://www.nmwa.go.jp/
☆展覧会特設サイト
https:// prado2018.yomiuri.co.jp
☆プラド美術館(Museo del Prado)
https://www.museodelprado.es/en
☆読者プレゼント
5組10名様にご招待券 プレゼント
あて先 : loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
本文:ご住所、お名前
をお書きの上どしどしご応募下さい。
締切:http://art-news-jp.jimdo.comにてUPした日の午前零時
発送をもって当選と代えさせていただきます。
速達対応いたします。
☆ご意見・ご要望・ご感想のお願い
よりよいサイトづくりのため、読者の皆さまからのご意見を常時受け付けております。
あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:アートニューズ ご意見・ご要望・ご感想
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お手数を取らせますが、 どうぞよろしくお願いいたします。
☆巡回予定
2018年6月13日(水)~10月14日(日)に兵庫県立美術館(神戸市)