篠山紀信展  写真力 THE PEOPLE by KISHIN

 

 

篠山紀信展  写真力

 

 

THE PEOPLE by KISHIN

 

 

 

 

 「ジョン・レノン オノ・ヨーコ 1980年」

 

 

 

1950年代後半から今日にいたるまで、写真の第一線を走りつづける篠山紀信(1940)。

 

その篠山紀信が満を持して世に問う大規模な個展が、福岡アジア美術館で開催中だ。

 

福岡アジア美術館は、アジアの近現代の美術作品を系統的に収集し展示する世界に唯一の

 

美術館だ。

 

この展覧会は、全国各会場で75万人もの観客が鑑賞し、好評を博して来たものだが、

 

九州では初めての開催で実に待ちに待った展覧会だ。

 

紀信の展覧会を世界に向けて発信する上で、福岡アジア美術館で行うことに意義があると

 

思われる。

 

大阪のグランフロント大阪北館ナレッジキャピタルB1F イベントラボで行われた展覧会

 

については以下で記しているので参照されたし。

 

http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2014-05-08

 

九州地区の読者からも筆者の大阪展の記事を見て九州展に行って来たとのメッセージを多数

 

すでに受けており、うれしい限りだ。

 

  さて、篠山紀信は、有名人のポートレートを中心に、約50年にわたり撮影して来た。

 

時代に先駆け、また、時流に乗った篠山紀信の活動は賛否両論を巻き起こして来たことも事実。

 

②三島由紀夫 1969年s.jpg 

                                      「三島由紀夫 1969年」

  

この展覧会では、そんな篠山紀信の写真の中からとびきり「写真力」のある作品を選び、巨大な展示空間にあわせダイナミックに引き伸ばしている。

 

実際に見てみないとわからない、そのスケール感には圧倒されるくらいだ。

 

  ④王貞治 1973年s.jpg

                       「王貞治 1973年」

 

  ⑤松田聖子 2005年s.jpg

                          「松田聖子 2005年」

 

  それでは、この展覧会のタイトルである「写真力」とはいったい何なのか?

 

篠山紀信は「写真の力が漲った写真」であり、撮られた者も、撮った者も、それを見る人々も、唖然とするような「尊い写真」だと言う。

 

篠山紀信自身が「写真の神様が舞い降りてくれた」と認める決定的な作品ばかりを一堂に会する展覧会は、意外にも初めての試みという。

 

半世紀におよぶ時を越えた作品を集めたこの空間は、時の流れを感じると共に、我々が生きてきた時代や社会を文字通り写し出すものだ。

 

写真というメディアに内在する強力なエネルギーを体感できる場でもある。

 

  ⑧宮沢りえ 1991年s.jpg

                            「宮沢りえ 1991年」

 

  ⑨大相撲 1995年s.jpg

                                         「大相撲 1995年」

 

 

 

この展覧会で筆者が最も感動したのは、東日本大震災で被災された人々の肖像だ。

 

いわゆる「ドキュメンタリー」とは距離をとってきた篠山紀信。

 

しかし、東日本大震災という未曾有の災害を前に、写真家としてそれを「無かったこと」にすることは出来なかったと語る。

 

一切の演出も指示もなしに、ありのままを受け止める姿勢で、被災者たちの立ち姿をカメラに収めたのだ。

 

深い悲しみがあるはずなのにその表情は、大げさに悲しみを表すのではなく、悲しみを押し隠すようだ。

 

東北の方々の純朴な人柄が感じられる。

 

それだけに胸を締め付けられるような慟哭を感じさせられた。

 

 ⑩前田久美子(33) 前田翔太(2) 仙台市 2011年s.jpg

           「前田久美子(33) 前田翔太(2) 仙台市 2011年」

 

 

 ⑪大友瑠斗(9) 大友乃愛(7) 名取市 2011年s.jpg

            「大友瑠斗(9) 大友乃愛(7) 名取市 2011年」

 

 

写真を撮った方も撮られた方も両方に尊敬の念を抱かざるをえない。

 

 これらの作品は篠山紀信の新たな挑戦となり、新分野を開拓したことになる。

 

出品作品は大阪展と少し違い、福岡展で初お目見えとなる作品に大注目!

 

九州展ならではの作品をお見逃しなく。

 

なお、横浜美術館でも14日から開催中だ。

 

これは、作品は2セットを用意し、同時開催出来るようにしてあるため、開催できるのだ。

 

☆構成

 

 GOD鬼籍に入られた人々

 

 STARすべての人々に知られる有名人

 

 SPECTACLE私たちを異次元に連れ出す夢の世界

 

 BODY裸の肉体―美とエロスと闘い

 

 ACCIDENTS2011311日―東日本大震災で被災された人々の肖像

 

 

 

会場

 

福岡アジア美術館企画ギャラリーA/企画ギャラリーB/企画ギャラリーC

 

会  期

 

20161218日(日) 〜 20170212日(日) 

 

会期中無休

 

※開館時間:

 

11:0019:00(入館は18:30まで)

 

観覧料 大人1,100(1,000)円、高大生900(800)円、小中生500(400) 

 ※( )内は20人以上の団体料金。

主催 篠山紀信展実行委員会(読売新聞社、FBS福岡放送)

 

問い合わせ 092-715-6071(読売新聞西部本社 事業部)

 

後援

 

FM FUKUOKA、西日本鉄道(株)、福岡県、福岡市、(公財)福岡市文化芸術振興財団

 

 

☆福岡アジア美術館

 

http://faam.city.fukuoka.lg.jp

 

  

 

☆読者プレゼント 

 

   510名様にご招待券 プレゼント

 

   あて先 :  loewy@jg8.so-net.ne.jp

 

   件名:展覧会名と会場名

 

   本文:ご住所、お名前

 

   をお書きの上どしどしご応募下さい。

 

       締切:http://art-news-jp.jimdo.com

 

       にてUPした日の午前零時

 

   発送をもって当選と代えさせていただきます。

 

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