マリメッコ展
―デザイン、ファブリック、ライフスタイル
marimekko -Design, Fabric,Lifestyle
布からはじまる北欧のくらし
撮影 浦 典子
入場者3万人突破!
国内初となる、大規模なマリメッコ(marimekko)展が西宮市大谷記念美術館にて好評開催中だ。
入場者3万人突破!
高知県立美術館で行なわれた展覧会については、筆者は以下で記しているので参照されたし。
http://art-news-jp.jimdo.com/2016/03/14/マリメッコ展-デザイン-ファブリック-ライフスタイル/
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マリメッコ (Marimekko Oyj) は、フィンランドを代表するデザインハウスだ。同社が展開するファッションブランド名が、マリメッコ (筆者注 小文字でmarimekko) なのだ。
鮮やかな色の大胆なプリント柄は一目で“マリメッコ”とわかるほど個性的で、可愛らしさの中にもセンスが光る。
マリメッコといえば、フィンランド。フィンランドといえばマリメッコというくらい知名度が高い。
マリメッコに関しては、以下の展覧会が開催された際、筆者は記しているので参照されたし。
「特別展:森と湖の国 フィンランド・デザイン」
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2013-01-13
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2013-07-24
「フィンランドのくらしとデザイン展」
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2013-02-24
また、フィンランドに関しての展覧会が開催された際、筆者は以下で記しているので参照されたし。
「生誕100周年 トーベ ヤンソン展 ~ムーミンと生きる~」
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2014-11-26-1
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-04-27-1
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-06-30
「トーベ・ヤンソン生誕100年記念 MOOMIN!ムーミン展」
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-04-27
「ヘレン・シャルフベック――魂のまなざし」
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-07-12
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2015-09-09
さて、マリメッコとは?
1951年、アルミ・ラティアによってヘルシンキで創業された。テキスタイル・デザインを学んだのち、広告代理店で経験を積んだラティアの元へ才能あるデザイナー達が集い、優れたデザインと巧みなPR戦略によって、60年代には世界的なブランドへと成長して行ったのだ。
1951年といえば、第二次大戦後間もない。フィンランドは敗戦国として終戦を迎えたことを知る人は少ないであろう。
戦後はソ連の勢力下に置かれ、ソ連の意向によりマーシャル・プランも受けられず、北大西洋条約機構にもECにも加盟せず、大変苦しく貧しい時期を過ごさざるを得なかったのだ。
また、アーティストの名前もソ連風に変えないといけないなど、フィンランドの文化を踏みにじるような時期でもあった。
今でこそ、福祉国家として君臨しているが、そんな歴史背景を鑑みることも必要であろう。
ちなみにマリメッコの名は「小さなマリーのためのドレス」という意味。何となく日本語の「甥っ子」「姪っ子」のような語感に似た名前には親近感を感じる。
マリメッコが生み出す布地の柄は、多くがフィンランドの伝統的なモチーフや自然に着想を得つつ、大胆でカラフル、抽象的なデザインだ。
そうした柄の映えるシンプルなカッティングの服は、高い人気を呼び、1960年のアメリカ大統領選挙で、ジョン・F・ケネディ候補夫人のジャクリーン・ケネディがマリメッコのドレスを愛用していたことが報道されたことで、アメリカでの知名度が急上昇した。
その後、製品は家庭用品やインテリア にまで展開され、マリメッコは今日、日本を含む世界中で絶大な人気を誇っている。
2012年10月27日、上海で開催されたラディカル・デザインウィークに合わせ、マリメッコを代表するデザインのひとつである「ウニッコ」柄を特別塗装したフィンランド航空のエアバスA340-300(機体記号:OH-LQD)が就航している。
この展覧会は、ヘルシンキのデザイン・ミュージアム(Designmuseo Designmuse)の所蔵作品から、ファブリック約50点、貴重なヴィンテージドレス約60点、デザイナー自筆のスケッチ、各時代の資料 などを通して、マリメッコの60年にわたる歴史をたどり、個性あふれるデザイナーの仕事ぶりと活躍を紹介している。
マリメッコの国内初の大規模な展覧会だ。
ヘルシンキのデザイン・ミュージアムのキュレータにアポイントを取って伺った際、筆者はざっくり、調べたいことを申しただけにも関わらず、きちんと資料を用意しておいてくれ、タピオ・ヴィルッカラの長女、マアリア・ヴィルッカラ(Maaria Wirkkala)にインタビューをすることができたのも、このデザイン・ミュージアムのおかげだ。
筆者はヘルシンキに行ったら必ず訪れることにしている。デザイン・ミュージアムは、ヘルシンキ観光の
“MUST GO”にもなっている。ぜひ、訪れていただきたいものだ。
その前にこの展覧会を鑑賞し、マリメッコを知ることでデザイン・ミュージアムを訪れる時の楽しみが数倍にも増えるであろう。
「くらしを豊かにする」フィンランドのデザイン。その代表であるマリメッコは、時代と地域を超えるロングライフ・デザインとして現在も世界中の家庭で愛用されている。
この展覧会は、今、日本が何をすべきかを教えてくれている。
会期
2016年10月8日(土)〜11月27日(日)
休館日
水曜日
11月23日(水・祝)は開館、11月24日(木)休館
開館時間
午前10時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
入館料
一般800円/高大生600円/小中生400円
*20名以上の団体は各料金から100円割引
*西宮市在住65歳以上の方は一般料金の半額(要証明書呈示)
*ココロンカード・のびのびパスポートを呈示の小中生は無料
*心身に障がいのある方及び介助者1名は無料(要手帳等呈示)
*割引券付ちらしご持参の方は一般800円を700円に割引(複製不可)
☆西宮市大谷記念美術館
http://otanimuseum.jp
☆マリメッコ展公式ウェブサイト
http://marimekko-exhibition.jp
☆マリメッコウェブサイト
http://www.marimekko.jp
https://www.marimekko.com/com_en
☆フィンランド・デザイン・ミュージアム(Designmuseo Designmuseo)
http://www.designmuseum.fi/en
☆読者プレゼント
ペア券6組12名様 +5名様にご招待券 プレゼント
ペア券か一人券かご希望をお書きの上、
あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
本文:ご住所、お名前
をお書きの上どしどしご応募下さい。
締切:UPした翌日の午前零時
発送をもって当選と代えさせていただきます。
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☆巡回予定
2016年12月17日(土)~2017年2月12日(日)Bunkamuraザ・ミュージアム
2017年03月04日(土)~2017年06月11日(日) 新潟県立万代島美術館(予定)