国宝 鳥獣人物戯画 甲巻(部分) 平安時代 12世紀 京都 高山寺
画像提供 九州国立博物館
特別展「京都 高山寺と明恵上人 - 特別公開 鳥獣戯画 -」
Kosan-ji Temple and Myoe Special exhibit of Choju-jinbutsu giga (scroll paintings Frolicking animals)
平安絵巻の傑作「鳥獣人物戯画」全四巻、ついに九州初上陸!
数ある絵巻の中でも最もよく親しまれ、世界的にも著名な国宝「鳥獣人物戯画」(高山寺蔵)。
教科書の載っていたあの「鳥獣人物戯画」の全四巻を鑑賞でき、かつ京都・高山寺(こうさんじ)を再興した明恵上人(みょうえしょうにん)(1173~1232年)について知ることのできる特別展が、九州国立博物館において好評開催中だ。
展示替えがあり、現在は後期の展示がなされている。
筆者は、京都国立博物館 明治古都館(本館)において2014年に行われた「修理完成記念 国宝 鳥獣戯画と高山寺」展について以下で記している。参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2014-11-19
筆者のこの記事を読まれた九州地区などの読者の皆様から問い合わせや行って来られた感想などを多数送っていただいている。筆者の記事が九州の展覧会に少しでもお役に立てたのならこんなうれしいことはない。この場を借りて御礼を申し上げたい。
「鳥獣人物戯画」全四巻が、九州で初めて公開されたことは大変意義深いことであり、その反響の大きさは目を見張るほどだ。
☆高山寺とは?
奈良時代の774年(宝亀5年)、光仁天皇の勅願により高山寺は開創され、神願寺都賀尾坊と称する古刹だ。
鎌倉時代、今からおよそ800年前に聖僧・明恵は、高山寺を再興した。
明恵は、新しく宗派を打ち立てたわけではなく、釈迦を信じひたすら仏道修行に励んだのだ。
釈迦を父と慕い、その誕生の地であるインドを目指し、さらには仏道修行にかける覚悟を示すため右耳を切るなど、明恵のさまざまなエピソードが伝えられている。
蘇婆石、鷹島石 - - 京都 高山寺
いまもなお、高山寺に伝わる数多くの宝物や聖教は、明恵の活躍ぶりとともに、彼を慕う人がどれほど多かったかを示している。
平成6年(1994)には世界遺産(古都京都の文化財)に登録された。
重文 夢記 鎌倉時代 承久3年(1221)頃 京都 高山寺
この展覧会では、そんな熱い明恵の生涯を彩るさまざまな作品のほか、近年修復を終えたばかりの国宝「鳥獣人物戯画」全4巻の場面が展示されている。
国宝 鳥獣人物戯画 甲巻(部分) 平安時代 12世紀 京都 高山寺
高山寺は日本ではじめて茶が作られた場所として知られる。茶の祖、栄西禅師が宋から持ち帰った茶の実を明恵につたえ、山内で植え育てたところ、修行の妨げとなる眠りを覚ます効果があるので衆僧にすすめたという。
栄西が中国から持ち帰り、明恵に贈ったお茶の種が入っていたと伝えられている、「柿蔕茶入(かきのへたちゃいれ)」がこの展覧会で展示されているのも感慨深い。
柿蔕茶入 南宋時代 12世紀 京都 高山寺
後期では、国宝 明恵上人樹上坐禅像(みょうえしょうにんじゅじょうざぜんぞう)が展示されている。
高山寺の裏山にある木の上で常に坐禅を組んだという明恵上人。そばにはリスや小鳥が描かれているので、見つけにくいがよーく見てみよう。
自然を愛し、動物を友とした明恵の人となりを伝える肖像画の名品だ。
国宝 明恵上人樹上坐禅像 鎌倉時代 13世紀 京都 高山寺
重文 子犬 鎌倉時代 13世紀 京都 高山寺
また、相撲をするなど擬人化されたウサギ・カエル・サルなどが描かれた甲巻が展示されている。この場面は、非常に有名で、「鳥獣人物戯画」といえば甲巻のこの場面を思い浮かべるかたが多い。
動物たちを生き生きと自在に描き、それは現在の漫画や劇画に用いられている効果に類似した手法が見られることもあって、「日本最古の漫画」とも称されている。
国宝 鳥獣人物戯画 乙巻(部分) 平安時代 12世紀 京都 高山寺
国宝 鳥獣人物戯画 丙巻(部分) 平安時代 12世紀 京都 高山寺
国宝 鳥獣人物戯画 丁巻(部分) 平安時代 12世紀 京都 高山寺
「鳥獣人物戯画」のハイライトともいえる有名な場面は今!
高山寺に行くには、京都の中心部からさらに約1時間かかる。
こんな機会に近隣の県の方もぜひ鑑賞することをお勧めする。
秋の紅葉の美しさで知られる高山寺。高山寺を訪れたくなった。
お見逃しなく!この機会に福岡へ行こう。
☆高山寺
http://kosanji.com
高山寺 境内 高山寺 境内
高山寺 境内 高山寺 境内
☆構成
I 青年期の明恵 - 釈迦を父として -
II 高山寺の歩み
III 明恵追慕
☆見どころ
高山寺の名宝、一挙大公開!
今こそ知りたい!鎌倉時代の聖僧・明恵の人生に迫る!
平安絵巻の傑作「鳥獣人物戯画」全四巻、ついに九州初上陸!
会 期:
平成28年(2016年)10月4日(火)〜11月20日(日)
休館日:
11月14日(月)
観覧料:
一 般 1,600円(1,400円)
高大生 1,000円(800円)
小中生 600円(400円)平成28年7月16日(土)〜8月28日(日)
休館日:
毎週月曜日
観覧料:
一 般 1,600円(1,400円)
高大生 1,000円(800円)
小中生 600円(400円)
*( )内は前売りおよび団体料金(有料の方が20名以上の場合)。
*上記料金で九州国立博物館4階「文化交流展(平常展)」も観覧可。
*障がい者手帳等をご持参の方とその介護者1名は無料。展示室入口にて障がい者手帳等(*)をご提示のこと。
(*)身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳、戦傷病者手帳、被爆者健康手帳、特定疾患医療受給者証
*満65歳以上の方は前売り一般料金。券売所にて生年月日がわかるもの(健康保険証・運転免許証等)をご提示のこと。
*キャンパスメンバーズの方は団体料金。
主催:
九州国立博物館・福岡県、高山寺、西日本新聞社、TVQ九州放送、朝日新聞社
共催:
(公財)九州国立博物館振興財団
特別協賛:
積水ハウス
協賛:
九州旅客鉄道、味の明太子 ふくや、日経西部ピーアール
協力:
国際ソロプチミスト太宰府
特別協力:
太宰府天満宮
後援:
佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県、九州・沖縄各県教育委員会、福岡市、福岡市教育委員会、北九州市、北九州市教育委員会、太宰府市、太宰府市教育委員会、西日本リビング新聞社、FM FUKUOKA、cross fm、LOVE FM、西日本鉄道、日本自動車連盟福岡支部、NEXCO西日本九州支社、福岡県タクシー協会、福岡市タクシー協会、福岡商工会議所、太宰府市商工会、太宰府観光協会、一般社団法人日本旅行業協会、西日本文化サークル連合、西日本新聞TNC文化サークル
☆大規模な展示替えあり。
前期 = 10月4日(火)〜10月30日(日)
後期 = 11月1日(火)〜11月20日(日)
☆ホームページ
http://www.kyuhaku.jp
☆読者プレゼント
10組20名様にご招待券 プレゼント
あて先 : loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
本文:ご住所、お名前
をお書きの上どしどしご応募下さい。
締切:http://art-news-jp.jimdo.comにてUPした日の午前零時
発送をもって当選と代えさせていただきます。
速達対応いたします。
☆ご意見・ご要望・ご感想のお願い
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