その美意識と愛情に溢れた暮らしぶりに憧れる
ド・ローラ・節子の和のある暮らし展
~バルテュス夫人、スイスグラン・シャレで活きる日々~
すべて撮影 浦 典子
20世紀最後の巨匠と称えられたフランスの画家、バルテュスことバルタザール・ミシェル・クロソウスキー・ド・ローラ伯爵の妻である節子・クロソフスカ・ド・ローラ伯爵夫人 。
ド・ローラ・節子は、2005年よりユネスコ平和芸術家に任命され、随筆家、作陶家としても活躍しており、250年以上の歴史を持つ スイス最大の木造建築、グラン・シャレで家族と共に暮らしている。
その約50年にわたる西欧の生活の中でも、日本人として和の心を大切にしてきた ド・ローラ・節子の美しく豊かな暮らしぶりを、愛用のきものや身の回りの品々、テーブルコーディネートなど約180点で紹介する展覧会が、阪急うめだギャラリーで開催中だ。
バルテュスについては、以下で記しているので参照されたし。
http://artnews.blog.so-net.ne.jp/2014-09-12
筆者は、京都市美術館で行われた記者内覧会の際、ド・ローラ・節子にお目にかかったことがある。小柄なかただが、その物腰は大変エレガントで、誰もが惹きつけられる魅力的なかただ。
バルテュスに「着物を着ていてほしい」と望まれ、祖母らから受け継いだ着物を身に付け、今でも一年のうちのほとんどを着物で過ごされているという。
お目にかかった時も「渋い」色目の着物をさっそうと着こなし、スイスに住んでいるかたとは思えないほど、日本在住の日本人より日本人らしい立ち振る舞いに驚いたことが思い出される。
この阪急での展覧会では、和と洋をうまく融合させ溶け込ませている暮らしぶりを見ていただきたいというコンセプトの下、構成を以下のようにしたという。
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着物
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テーブルセッティング
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手工芸
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絵画
四季のうつろいなど日本の美意識やド・ローラ・節子の審美眼を一望できる構成だ。
筆者が、大変心を動かされたド・ローラ・節子の言葉。
「家族へのクリスマスプレゼントは手作りと決めている。
娘への贈り物は買ったものではなく手で作ったものを。」
ヨーロッパでのド・ローラ・節子の存在は、日本女性の地位を確実に高めている。我々もそれに追随し、たたずまいを正さねば・・・という気もちにさせてくれる展覧会だ。
なお、阪急の売り場では、日本伝統の美、今日的なクリエーション、新しいモノづくりへの提案のテーマとした品ぞろえを行なっており、この展覧会は、そのシンボリックな存在であろう。
この展覧会を鑑賞してから、モノを見ると今までとは違った感覚で見ることができるに違いない。
会期
2016年3月30日(水)~4月11日(月)
会場
◎9階 阪急うめだギャラリー
※閉場30分前までにご入場のこと。
※催し最終日は午後6時閉場
入場料:一般700円 大学・高校500円・中学生以下無料
阪急阪神お得意様カード、ペルソナカード、ペルソナSTACIAカード、エメラルドSTACIAカードのご呈示で、ご本人様に限り、入場無料
☆ホームページ
http://www.hankyu-dept.co.jp/honten/event/index.html
☆読者プレゼント
10組20名様にご招待券 プレゼント
あて先 :loewy@jg8.so-net.ne.jp に
件名:展覧会名と会場名
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☆巡回予定
そごう美術館(そごう横浜店6階) 2016年5月14日(土)~5月29日(日)